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Digital Transformation

DXの推進に関する取り組み

経営の方向性、具体的な取り組み、達成状況を測る指標

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DXの推進に関する当事務所の考え方

司法書士法人 中央綜合事務所 代表社員(代表司法書士) 藤田 行男

当事務所は、債務整理を中心に、生活の立て直しをお考えの方のお手続きをお預かりしています。お預かりしているのは書類ではなく、その方の生活の再建そのものです。一件の連絡漏れ、一件の入力間違いが、その方の生活に直接影響します。

私たちは決して大きな組織ではありません。それでも、常時1,000件規模のお手続きを、期日を落とさずにお預かりし続ける必要があります。そのために当事務所が選んだのは、人が判断すべきことに人を残し、機械が確実にできることは機械に任せるという考え方です。

重要なのは、機械に「判断」までさせないことだと考えています。当事務所のシステムは、少しでも確からしくない情報を見つけたときには、自動で処理を進めず、その場で止まって担当者を名指しで呼びます。取りこぼしは人が拾えばよい。しかし、機械が誤ったまま先へ進むことは、お客様にとって取り返しのつかない結果になりうるからです。

この考え方のもとで、当事務所はシステムの内製に取り組んでいます。今後も、お客様に対して確実な手続きをお届けするために、私が責任者として、デジタル技術の活用を継続して進めてまいります。

1. 経営の方向性と、情報処理技術の活用の方向性

経営の方向性

当事務所は、債務整理を中心とする司法書士法人です。お客様の多くは、返済の見通しが立たなくなった状態でご相談に来られます。私たちの仕事は、その方が「一定額を、決まった時期に、継続的に」お支払いできる状態を作り、生活を立て直していただくことにあります。

したがって当事務所の経営は、受任件数を伸ばすことよりも、お預かりした案件を最後まで確実に完了させることを優先します。期日の管理、ご入金の管理、債権者との調整、書面の作成と送付。そのすべてが一件も漏れないことが、事務所の信用の実体であると考えています。

情報処理技術の活用の方向性

上記を、少人数の体制で成立させるために、当事務所は情報処理技術を次の方針で活用します。

1人が判断すべきことに人を残し、機械が確実にできることは機械に寄せる。
書類の読み取り、記録の照合、期日の通知、進捗の集計といった反復作業は機械に任せ、お客様の状況をふまえた判断は司法書士と担当者が行います。
2機械に「判断」をさせない。確からしくないときは、機械は止まって人を呼ぶ。
お客様の情報を突き合わせる際は、完全に一致し、かつ候補がちょうど一件のときにしか自動処理を行いません。少しでも曖昧さがあれば処理を止め、担当者に名指しで通知します。自動化の範囲を広げるために、この基準を緩めることはしません。
3「動いているつもり」を排除する。
処理が完了したという記録ではなく、実際にお客様に届いたか、実際に記録されたかを別の経路から確認する仕組みを持ちます。沈黙や「0件」を正常と見なさず、異常として検知します。
4記録を残し、同じ失敗を繰り返さない。
発生した不具合は、症状・原因・対策・教訓の4点で記録し、次に同じ症状が出たときにまず参照する資料として蓄積しています。

2. 具体的な取り組み

当事務所は、上記の方向性を実現するため、次の取り組みを進めています。

① お客様との連絡経路の一本化と自動化

LINE・SMS・電話音声・FAXなど、お客様や関係先との連絡経路を案件管理システムに集約し、やり取りの記録が担当者の記憶や個人の端末に残らない状態を作っています。面談前のご連絡やご入金前のご案内は、対象となる方を機械が抽出して自動で送信します。

② 書類読み取りの自動化(生成AIの活用)

債権者から届く債権調査票・和解書について、PDFから記載内容を自動で読み取り、案件管理システムへ反映する仕組みを内製しています。読み取った内容は必ず担当者の確認画面を経由し、人が承認したものだけが反映されます。読み取りの誤りは、その傾向を毎日自動で集計し、次の読み取り精度の改善に用いています。

③ 進捗と経営状況の可視化

案件の進捗、面談の実施状況、ご入金の状況を集計し、事務所ダッシュボードとして活用しています。数値は日次で更新され、担当者・関係各社・経営が同じ数字を見られる状態にしています。

④ 書面作成の自動化

受任通知、和解提案書、合意書などの書面を、案件データから自動で生成しています。事務所情報の変更のような全書面に影響する修正も、生成の仕組み側で一括して反映します。

戦略を効果的に進めるための体制

◆実務執行総括責任者=代表社員(代表司法書士)藤田 行男が、システム活用の方針決定と投資判断を行います。
◆その直下にシステム担当者を置き、設計・開発・運用・保守を一貫して担当します。
◆実際の業務を担う司法書士および事務担当者が、日々の運用のなかで課題を発見し、システム担当者へ直接連携します。
◆当事務所は小規模であり、経営者・システム担当者・現場担当者の距離が近いことを積極的に活かしています。現場で見つかった課題がその日のうちに責任者へ届き、改修の要否がその場で判断される体制です。外部への依存を最小限とし、内製によって改修の速度を確保しています。
◆あわせて、この体制が特定の担当者の知識に依存しないよう、システムの構成・設計上の判断・過去に発生した障害は、すべて文書として記録し、随時参照できる状態を維持しています。

最新の情報処理技術を活用するための環境整備

◆クラウド基盤への全面移行:自社でサーバーを保有せず、クラウド上のコンテナ実行環境で運用しています。これにより、機能追加や修正を随時反映でき、設備の保守が不要な状態を作っています。
◆定時処理の自動実行:相談情報の取得、マスタ情報の整備、読み取り精度の集計などを、スケジューラで自動実行しています。
◆生成AIの業務利用:書類の読み取り、対話内容の要約、電話音声の要約に活用しています。
◆認証情報の集中管理:システムが利用する認証情報は専用の秘密情報管理サービスに集約し、プログラムや設定ファイルに平文で保持しない構成としています。
◆変更履歴の管理:システムの構成と関連資料をバージョン管理下に置き、誰がいつ何を変更したかを追跡できる状態を維持しています。

3. 達成状況を測る指標

当事務所は、上記の取り組みの達成状況を次の指標で測定し、継続的に確認しています。いずれも担当者が手で集計するのではなく、システムが自動で算出するものです。

書類読み取りの無修正反映率

自動で読み取った債権調査票・和解書のうち、担当者が一切修正することなく案件管理システムへ反映できた件数の割合。システムの操作記録から日次で自動算出します。

手続きの継続率

お預かりした案件のうち、お手続きを最後まで継続していただけた割合とその推移。案件管理システムの状態から日次で自動集計します。

事前ご連絡の到達率

面談を予定しているお客様のうち、前日までのご案内が実際に到達した割合。送信結果の記録から自動集計します。

障害の記録件数と再発件数

システムに発生した不具合の記録件数と、そのうち過去に記録済みの症状が再発した件数。再発は、記録の仕組みが機能していないことを示す指標として扱います。

これらの指標は四半期ごとに実務執行総括責任者が確認し、改善の要否と優先順位を判断します。指標が悪化した場合は、原因を特定したうえで対策を実施し、その経過を上記の障害記録に残すことを手順として定めています。

本ページは、情報処理の促進に関する法律第28条に基づくDX認定制度の認定基準に対応して公表しているものです。
公表日:2026年8月29日 / 司法書士法人 中央綜合事務所